花屋のお姉さん
「これください。一言カードも追加で。」 「かしこまりました。330円です。」 私は、花屋をやっている。毎日、どこからともなく花を買いに来る人がいる。 一言カードが人気だから。 「こんにちは……」 「はい!ご注文はありますか!?」 「あ、あの、彼氏の……お見舞いに行きたくて……軽い骨折で、あまりボリュームが大きくない花を……」 お見舞いに行きたくて……か……ガーベラがいいかな。 「かしこまりました、ガーベラはいかがでしょうか。花言葉は[希望]です。お見舞いには人気の高い花です。」 「あ……じゃあそれで……」 彼女は、店先にあるボードを覗く。 「一言カード……って何ですか」 「一言カードは、恋人に花をあげる方なら愛してる、や、お見舞いには、お大事に、等、一言をカードにして添えるサービスです。付けてみますか?無料です」 彼女は首をたてに振り、カードを手にする。 [健ちゃんへ 早く治ってデートしよ。 夕夏より] 「じゃあ添えて下さい……あ……花いくらですか?」 「220円です。予約はいたしますか?」 「だ……やっぱり、予約はします。彼の家に誕生日に必ず胡蝶蘭を贈ってください。」 「はい。ガーベラです。予約は無料ですので、納めなくて大丈夫ですよ。」 四年後、彼女のその彼氏は、結婚祝いの花を買いに来たー