雀の涙
僕は ちゅん太 という名前らしい。なぜそう確信が持てないかって?僕の名前は『飼い主』ではなく、『通りかかる女の子』がつけてくれたんだ。 いたって単純な、誰でも考えそうな名前だけど僕にとって、周りに認められたんだな、と実感できる事だ。 その女の子の名前は知らない。だから、『通りかかる女の子』と呼ばせてもらっている。 いつも僕の事を気にかけてくれていて、 『ちゅん太!今日も居た!』 と、笑顔で呼んでくれる。 そんなある台風の日 女の子は最近こなくなった。だいたい1週間。 なんだか胸が騒がしくなっている。どうしたの?大丈夫かな?僕は居てもたってもいられなかった。 探さないと そう決意した僕はある場所に向かった。 近くの大学病院だ。なぜか、それは1週間前の1日前。という事は8日前って事。僕計算得意なんだ!8日前に、何が起こったか。それは、その日に女の子が病院に居たから。すぐわかった。入院しないといけなかったんだ……悔しかった。気づいてあげられなくて。 それから僕は女の子の病室の窓辺で暮らしている。 ち、ちゅん太……? ガバッ!気づいたの?!でも、その原因はわかった。それは僕の胸元にはハートマークがあるからだ多分、これが無かったら気づかなかっただろう。僕は嬉しかった。女の子は毎日欠かさずに僕に話しかけてくれて、いつも笑顔で。 ー冬の朝僕達は同じ日に息を引き取ったー 今までありがとう。そしてこれからもよろしくね。僕は君の事をまだ知らない。もっと君について、知りたいな。