ねえ、笑って
ねえ、笑ってよ。って言われると笑えなくなる。 私は笑えない。無理矢理笑うこともできない。 私の名前は千歌。一人ぼっちの中学生。 今日は卒業式の日。 記念にクラスのみんなで撮影するんだって… 「ハイ!チー…待って待って!笑ってない子いるよ、もっとSmile!!」 カメラマンのおじさんが言う。そんなことできないよ… 結局私は写真撮影には参加しなかった。 カメラマンのおじさんなんかに「笑って」なんて言われる筋合いはない。 「…千歌さん。どうして写真撮影、抜けたんですか?」と聞いてきたのは同じくぼっちの「藍」さんだった。 私はこう言った。 「カメラマンさんに「笑え」って言われて…私、笑えないの。なんで、笑わなきゃいけないの?」 私の言っていることは正しいと思う。 「なんで…だろうね。思い出?私もなんでか分からないよ」 藍さんはそう言ったあとに… 「その答え、見つけよう!なんで笑わなきゃだめなのか…2人でみつけよう!」 と言った。 「…どうやって」私は呟いた。 「それも自分で決めるの!探すの!みつけるの!」 藍さんは明るく答えた。 「…その答え、探しに行こうか」私達はそう言って屋上に向かった。 屋上には何もない。上を向くと青空が広がっている。青空の向こうに答えがあるかもしれない。 私達は探す。なぜ笑うのかを…