雨の夜の日のある姉妹。
「大丈夫よ。きっと、美香(みか)ならできる。」 3歳差の美海(みみ)お姉ちゃんは、いつもそう言って励ましてくれた。それが嬉しかった、はずなのに。 「部活で失敗したくらいで怒ることなくない?」「あんたのせいで負けたの!絶交だから!」 家に入るまで友達と喧嘩してた。当然お姉ちゃんにも聞こえてただろうな。もう私中2なのに… 「ただいまー。」「美香。喧嘩してたみたいだけど、大丈夫?」「…」「気にすることないからね。美香なら次はきっとできる…」 「きっと、きっと、って…うるさいのよ!」 ただの八つ当たりだった。でも、何故かお姉ちゃんに怒りを感じて。 「美香、落ち着い・・・」「きっとわかんないでしょ!完璧なお姉ちゃんには!練習をどんだけしてもできない私の気持なんか!もう口出ししないで!」 次の瞬間、ハッとした。お姉ちゃんが目に涙を浮かべ、そして出て行ってしまったのだ。 「…っ」「…ああ、すっきりした。」自分に言い聞かせるように言う。「っだいたい…あんなにうるさいお姉ちゃんが悪いのよ。」 私と姉は2人で暮らしている。だから、怒る親もいない。家の中をうろうろし、片付けようと姉の部屋を覗く。 すると机の上に紙袋が… 『美香へ。誕生日おめでとう。お姉ちゃん、うっとおしく感じるかもね。でも、美香は何でもできるよ。これからも頑張ってね。プレゼントはこのお金で好きなものかってね。お姉ちゃんより。』 「私の誕生日…?1ヶ月も先なのに…!?」暖かいものがこみあげてくる。 「お姉ちゃん…!」 雨が降り始めた夜の暗闇を、お姉ちゃんを迎えに行くため、全力で走った。