花畑の中に
照子(しょうこ)は走り続けた。兄も、父、母もいない。みんな、どこかへ行ってしまった。 へとへとになりながら照子がついた場所は橋の下。 照子はそこで、一夜を明かすことにした。 やがて、朝になり、照子は歩き出した。 みんな、どこにいるの? 遠くで音がする。遅れて揺れがやって来る。最近では、音と揺れの時間差では砲弾が撃ち込まれた場所までおおよそ分かるようになってきた。今のはかなり遠い。音がした方を見ると、真っ赤になっていた。 お腹が空いた。ついさっき、野草を摘んで食べたが、満腹には程遠かった。以前の恵まれた日々が大切な時間だったと知る。家族のことも含め。 その時、遠くで声がした。 「砂糖が一斤二十円」 高いよと照子は毒づく。本当ならもっとご飯を食べたい。もっと食べてお腹いっぱいになりたい。砂糖が一斤なんて配給の何十倍もある。だが、照子はそんなお金を持っていなかったし、そんなところに寄るなら、家族を探したかった。 また、音が鳴り、地面が軽く揺れる。 ドカンと照子の心臓がなる。早鐘のように打ち始める。 さっきより僅かに近くなった。 照子は慌てて隠れた。 B29が上空を通過して行く。 照子は立ち上がるとまた歩き出した。 身体中が痒かった。頭も痒かった。 その時、ふっと目の前が霞んだ。そのまま、照子は道に倒れこんだ。ふっと身体が軽くなるような感じがした。 目が覚めると、照子は花畑の中にいた。 家族が照子に近づいて来る。それは照子の兄、父、母だった。 「なんだ。みんな、ここにいたんだ」 照子は三人に駆け寄った。
みんなの答え
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可哀想…
やっぱり戦争ってむごいです。 今、丁度国語で戦争のことまとめてて… でも、実際にあったんですよね。こういうことが…