成仏係。
私、山城心音(やましろ ここね)は成仏係に入っている。この学校に多く出る霊の魂を成仏させる係。それが成仏係だ。 「ここか…」 今日は、おさげの女子を地面から生える無数の手で捕まえ、ぶつぶつと何か言ってくる霊の成仏。もちろんおさげにして、その現場近くを歩く。すると・・・ 「アアアアアア…アア…アアア…」 黒い無数の手が生えて、ドームのように私を包む。よし、この世にとどまる原因を聞きだしてなくさなきゃ。 「こんにちは。私は君を救うために来たの。心音よ。どうしてこんなことをするの?」 「ミ…オ」「ミオ?ミオって、何?」 その手は、最初は話してくれなかったが、話していくとゆっくりと理由を話してくれた。 「ミオ…ズットイッショテイッテテイツモサンポシテタノニ…ココニイッテ、イナクナッチャッタ…ダカラマッテル」 ミオという女子のペットだったこの霊は、ここにきて帰ってこないミオちゃんを待っているらしい。でも、この学校では過去に「美緒」という女子が飛び降り自殺している。 「あのね、もう美緒ちゃんは死んじゃったの。」 「!?ウソダ…!ナンデ、ソンナコトイウノ…?」 首が絞められる。 「大丈夫だよ。成仏したら、美緒ちゃんに会える。成仏し終わるまでは、私がそばにいるよ。だから…」 「ミ…オ…アイタ…イ」霊が首から手を放し、私を抱きしめる。そして、しばらくして、消えた。 成仏させることで、あの霊は美緒ちゃんに会える。そう思うと、心が温かくなった。