ウソ日記
「赤鉛筆の予備どこ?」 「2階の納戸にあるんじゃない?」 私は赤鉛筆をなくしてしまい、家の中のあちこちを探していた。 「うん、じゃあ探してみる。」 私は2階の納戸に着くと、棚の上のほうを手で探ってみた。 ばさり 一冊の本……というより、ノートが落ちてきた。 <ウソ日記> 表紙には、丁寧な字で書いてある。 ぱらりとめくると、中には何も書いていない。 私は不思議に思った。いつもこの家で食べたり寝たりしているのに、こんな日記帳は初めて見たのだ。 とたんに、私は思いついた。 そこらへんに置いてある鉛筆で、最初のページに文章を書いてみる。 <私は、道で10円を拾った。> 「これで本当になる……わけないか。」 がっくし、と肩を落とすと、そこには赤鉛筆が転がっていた。 「あった、赤鉛筆!」